【 第60話 | 2017.5.24 】
大径3輪ショートのすゝめ《1》
まず結論から。
これは掛け値無しで、楽しい!
単純に滑る楽しさを思い出させてくれる!!
インラインスケーターなら体験すべき!!!
えー、すみません、ここから仕切り直しで。(笑
2〜3年くらい前から、3x110ショートや3x125ショートという3輪のスタイルが登場しました。
一般的なフィットネスやスラローム用と同じ長さの231〜255mmくらいのフレームに、スピードスケートで使用されている直径110mmや125mmのウィールを4輪ではなく3輪取り付けて滑るというもの。スピードスケート用フレームより短いフレーム長で回転性をできる限り落ちないようにしつつ、大径ウィールで簡単にスピードが出るようにしているのですが、これが楽しいんです!
過去20年以上、スラロームやアグレッシブやホッケーなど、道具や設備を利用する遊びをやってきたけど、どのジャンルにも共通するインラインスケートの根幹は、ウィールの付いたブーツで『滑ること』。
その『滑ること』自体の楽しさを、これらの大径3輪が思い出させてくれたのです!
出会いは2年前、Facebookのタイムラインに100〜110mmの3輪でスピードスラローム をやっている人たちの写真をちらほら見掛けたことだった。それから少しして、Sebaが3x110フレーム(310 Frames:1-3輪長 248mm)をリリースするのを知って、MPCのウィールと一緒に海外サイトから取り寄せてみたのでした。
そして実際に使ってみると、ウィールが大きくなる分、車高も高くなって安定感が下がると思いきや、僕はそういった違和感は最初からなく、ただ背が高くなったなぁと思ったくらい。(笑
ところが滑り始めると、滑り出しのアウトエッジから入ってインエッジで蹴るひと蹴りひと蹴りが、かなり重くてもっさりする。自分で驚いてしまうくらい遅く、横で見ている人にもはっきり分かるくらい遅い。これはウィールが大きくなって車高が上がった分、足首に負担が掛かるため。足首が鍛えられていれば、80mm以下のウィールと同じように素早く足首を返して、軽くアウトエッジからインエッジに乗り換えられるのだろうけれど、筋力が落ちた今の自分では到底無理。(苦笑
もちろんゆっくりならできる。でも慣れる前にダッシュをしようとすると、イメージと実際の動きにズレが生じて、水中で動いてるような感覚になってしまう。
しかしそのもっさりした加速の後にやってくるのは、今まで体験したことのないハイスピードの世界!!
がんばってがんばって、どうにか72〜80mmの4輪で出していた最高速度があっさり出せるだけでなく、時速30km超えも出せる上に、その速度維持も楽チン。
そして何より、インラインスケートを始めた頃の『風を感じて、ただ滑るだけで楽しい!』という感覚を思い出すんです! ギアの性能が全然違うので、20数年前とスピードも滑り心地も異次元レベルだけれど、単純に風を切って滑っていくことの気持ち良さが蘇ってくるんです!
次回は、この3x110でスピードスラロームをやってみた話を。
《高田健一》